通信販売でカニや鮮魚、お魚の加工品など海産物を購入してがっかりした経験はありませんか?ひょっとするとその原因のひとつは皆さんのネットでのお店の選び方にもあるかもしれません。
通信販売で海産物を注文する前に知っておくべき、安くて美味しい最高品質の食材を届けてくれるお店を簡単に選ぶことが出来るようになるヒントを店長の柴田がコッソリお教えします。
今回は美味しい魚介類を届けてくれるお店の特徴や有名ショッピングモールで注文するのが本当にベストな選択なのか、更にオンラインショップ側の事情(コストやお客様対応など)についてご説明します。
この記事を読めばきっとネットショップでのお取り寄せをより安心して楽しんで頂くことが出来ますよ!
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【目次】 |
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海鮮・海産物のお取り寄せで失敗する人の特徴
海鮮食材のお取り寄せで失敗する人の特徴はズバリ価格だけで比較して決めてしまうことです。価格は確かに重要ですが、魚介類の食材はそのお魚一尾ごとに多くの個体差やクセがあることを忘れてはいけません。
そもそも魚介類は工業製品や製造品とは異なり、水揚げ時期や海域、漁法などによって鮮度や脂ノリ、大きさや身の厚さや美味しさも異なりますし、同じ素材であっても加工調理にどれだけ手間ひまを掛けるか、でその美味しさは変わってきます。
その点を考慮せず、JIS規格で製造された工業製品の様に価格だけで購入すると、がっかりすることになりかねません。
パソコン、スマートフォンなどの工業製品や大手メーカーで作られる冷凍食品などは規格・仕様が厳密に定められているため、価格比較サイト(価格.comなど)で比較検討することが可能ですが、生鮮食品ではそうはいきません。
年末によく皆さんがネットで購入されるカニを例に挙げます。
まず安く見せようと思えばパッケージ当たりに入っている容量を変えることで簡単に安く見せられます。
価格の安い順で検索すると安そうな商品から表示されますが、キロ単価に直すとたいていの場合は価格が高く表示される容量が多いパッケージの方が割安です。
また、カニであれば甲羅まで全て含んだ1杯まるまるの商品と、殻を外して本当に食べることのできる肩と足だけにカット加工されたセクションと呼ばれる商品がありますが、当然ながら食べられない甲羅まで含んだまるまる1杯のカニの方が安く表示できます。
また、ご想像の通り、安く見せようと思えば身入りの悪いものや鮮度の悪い素材を混ぜたりすることで価格を安く見せることも可能ですし、それはなかなか一般の方では見分けはつきません。つまり多くの場合、安いには安いなりの理由があるということです。
もちろん当店をはじめとして多くのお店ではより良いものをより安くお届けするために頑張っていますが、もし他のお店に比べて安いものを見つけた時はパッケージ容量や品質などにも注意をして購入するように心がけてみてください。※もちろん本当の掘り出し物の時もあります。
お取り寄せ通販でお店を選ぶ際のポイント
ネットショップのデザインや写真の美しさに惑わされないでください。
美しい写真や興味をそそる文章はインターネット上に溢れており、見た目に魅力的なインターネットショップは海産物を取り扱った経験のないウェブデザイナーやマーケティングの専門家でも作ることができます。
実際、その気になれば私でも例えば和菓子屋さんのネットショップを作ることも可能です(注文を頂いても商品がありませんが…)。
ではどうするか?
ネットショップを選ぶ際には、まず会社概要を確認し、実在する企業であることを確認しましょう。
そして、ホームページやSNSの更新頻度を見て、実際に活発に営業しているかどうかを確認します。更新頻度が低い店舗は、このお店の運営以外に本業があって片手間でやっている場合が多く、トラブルが発生しやすかったりクレーム対応が遅くなったりしやすいのです。
さらに、余裕があればそのお店の商品ラインナップや納期、返品条件などもチェックしておきましょう。
もちろんレビューやお客様の声などが掲載されていればそちらも参考にしてみると更に良いですね。
美味しくてお買い得な海産物を提供するお店を選ぶには
おいしい魚介類を購入するには、海鮮食材を専門に扱っているお店(専門店)を選ぶことが最も重要です。更に欲を言えば、自社で加工できる施設があったり、その産地(漁港や卸売市場)に根差した立地で仕入れのパイプがしっかりとしていそうなお店が理想的です。
インターネット上には仲介業者(いわゆるブローカー)的な立ち位置の販売店も見受けられますが、食材ひとつひとつに個性がある海産物は工業製品の様に仲介業者さんが取り扱う事は難しい商品ですのでその点は注意してください(恐らくAmazonが生鮮食料品の取り扱いに慎重なのはこのためです)。
魚や魚料理に関する専門知識や加工設備がある海産物の専門店だと一般的に鮮度管理や品質管理も安心でき、日々魚介類の仕入をしているので鮮魚相場の安い時に食材を仕入れてお値打ち商品を作ったりすることもできます。
海産物を専門に扱っているお店の多くはウェブサイト上に魚介類やその調理方法に関する記事をアップしていたり、加工場の様子などが紹介されているので、それをひとつの参考にするのも良いかと思います。
海産物の取り扱いは鮮度管理や調理方法、衛生管理など幅広い専門知識が必要で、どのお店でも完璧な商品づくりを目指して日々努力していますが、海産物それぞれに個体差があるために水産のプロでさえ残念ながら100%完璧なものを常にお届けできるとは限りません。
それでも海産物の取り扱いに慣れている専門店であれば万が一の品質トラブルやお客様からのご質問にも迅速に応えることが出来ますし、そのお客様からのお声をその後の商品づくりに活かしてより良い商品にしていく事も可能です。
結局のところは実店舗であろうが、インターネット上のお店であろうがしっかりと信頼できそうな(店員/店主のいる)お店を選ぶということに尽きますね。
Amazon/楽天/Yahoo!!など有名オンラインモールでの買い物のメリット・デメリット
Amazon/楽天/Yahoo!!ショッピングなどの有名ショッピングモール。当店もできれば出店したい!と思っていますが今のところ出店はしていません(後で理由は説明しますが、Yahoo!!ショッピングには出店しました)。お店側からするとなんと言っても最大のメリットはその集客力。
インターネット上とは言え、やはりお店にお客様が来て頂けないと売上にはならないので、たくさんのお客様がショッピングを楽しまれる場所に開店していると売上も上げやすいのは間違いのない事実です。
消費者の皆様にとってのメリットはこんな感じでしょうか↓
- いろいろな商品や価格を比較検討できる
- 地元のお店では置いていない珍しいものも買える
- 大手が運営しているので安心感がある
- ポイントやクーポンでお得に買える
お客様にとってのデメリットは一般的にはあまりなさそうな気がします。
敢えて言うならば、一度購入するとメルマガやレビュー依頼のメールが続々届いたり、一度観た商品を何度もおススメされてウザイ、ということくらいでしょうか・・・(笑)。
でも、よ~く考えてみてください。
出店しているお店はAmazonや楽天で販売するために決して少なくはない手数料を支払っています。、
そしてただ出店するだけではほとんどお客様の目に触れることができないので、出店料とは別にモール内で広告を出しています(おススメなどに出てくるのはそれです)。
楽天やAmazonの決算報告書を見るとその金額たるや莫大なもので、その手数料は間違いなく商品の販売代金にコストとして計上されているんですよね・・・。
もちろんそれは各お店のオーナーさんの考え方次第ですし、否定も肯定もする立場にはないのですが、当店としてはその余分なコストを掛ける代わりに少しでもお求めやすいお値段で提供させて頂ける方を優先したい、と思って出店していません。※運用の手間もかなりかかりますしね…。
それと最近気になっているのが問い合わせ先に電話番号を掲載しないお店が多くなってきていること。
ショッピングモールでは返品依頼や問い合わせも「お問い合わせフォーム」からしかお店に連絡が取れない場合が多いので、毎回ログインしなくてはならず手間です。
そしてなによりも回答や対応をしてもらうのに時間が掛かってしまうのでタイムリーな対応をしてもらう事が難しい場合もあって不安になります。
また、文章ではなかなか伝えにくいこともありますし、電話で話せたら楽なのにな~と思う事も多々あります(個人的感想)。
そして上述のとおり、生鮮食品は個性があって比較検討が難しい商品であるにも関わらず無理矢理価格優先で表示されてしまったり、広告を打っている商品が上位表示されてしまうので、お客様にとって本当のお買い得な商品が埋もれてしまっている可能性もあるのも気になります。
ちなみに当店もYahoo!!ショッピングには出店していますが、それは出店手数料が無料だからです(笑)。無料だから出店しているのでもちろんモール内で高額な広告は出していません。それに出店すれば当店に対するレビューも観て頂くことができますので、少しは信用して頂けるかな~と。
ネットショップの店長が運営側の事情と本音をコッソリお話します
上述の通り、Amazonや楽天などの有名ショッピングモールに出店するとたくさんの注文を頂けるチャンスが生まれます。しかし、コストも多く掛かる分多くの注文をこなさなければならないため、どうしても薄利多売型のビジネスになってしまいます。
また集客が多いという事は問い合わせへの対応や出荷業務も忙しくなるという事であり、人件費も掛かります。
更にショッピングモールはどうしても価格競争が激しいので常に値下げのプレッシャーに晒されて利益が取れなくなりがちです。
実際、私の知り合いの方(他業種でAmazon/楽天に出店している)は利益がほとんど残らないので撤退を考えているという話をされていました。
結果として、そんな厳しい競争環境の下でも利益を出して商売を継続させるためにはいかにお客様からの注文を効率的に処理し、問い合わせなどのコストのかかる業務を減らしていくか、ということがポイントになってきてしまいますが、これはひとつひとつに個体差のある生鮮食料品でこれを追求していまうとお客様に満足して頂く対応が難しくなってきてしまいます。
もちろん安く商品をお届けするということは商売の基本なのですが、無理な商売は継続しないという事もまた真実であり、当店としては細く長く良い商品をお客様にお届けしていきたいということで独自ドメイン店(https://shibata-ya.net)をメインで販売をさせて頂いております。
当店では有名モールに出店しない分、集客は大変になりますが、なかなか見つけにくい当店にお越し頂いてお買い物をして頂いたお客様を大切に、ショッピングモールさんにお支払いする手数料分で、お安くしたりその分オマケで1品お付けしたりしてお客様に還元させて頂き、末永くお付き合いさせて頂ければなぁ~と思っております。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。