カニは何キロ買えばいい?人数別の量の目安を徹底解説

家族でカニ鍋を囲むシーン

はじめに

「4人家族でカニ鍋をしたいけど、何キロ買えばいいんだろう?」

年末年始やお祝いの席でカニを囲みたいとき、多くの方がこの疑問にぶつかります。通販サイトを見ても「3〜4人前」「たっぷり1kg」といった表記があるものの、本当にそれで足りるのか、逆に多すぎないか、判断に迷いますよね。

長年カニを販売してきた経験から申し上げると、「何キロがベスト」という唯一の正解はありません。ご家族の人数、お子さんの年齢、その日の食卓でカニをどう位置づけるか、そして調理方法によって、適切な量は変わってきます。

この記事では、数字だけでなく「どう考えれば自分に合った量を判断できるか」をお伝えします。

なお、量の目安だけでなく「生冷凍とボイルの違い」「解凍方法」「産地の考え方」など、ズワイガニ選びの全体像を知りたい方は、ズワイガニの選び方ガイド(保存版)をご覧ください。

まずは結論:人数別の目安早見表

細かい説明の前に、まずは目安をお伝えします。

人数 ネット重量(正味) 購入時の目安(グロス重量)
2人 600〜800g 800g〜1kg
3人 900g〜1.2kg 1.2〜1.5kg
4人 1.2〜1.6kg 1.5〜2kg
5〜6人 1.5〜2.4kg 2〜3kg

この表は「カニをメインのおかずとして楽しむ場合」の目安です。他にもおかずがある場合や、お子さんが小さい場合は、これより少なめでも満足できることが多いです。

「ネット重量」「グロス重量」という言葉については、この後詳しく説明します。

お客様の声と実際の傾向

お客様の声・レビューのイメージ

実際にカニを購入された方は、どのくらいの量でどう感じているのでしょうか。当店のお客様や、SNS・レビューサイトで見られる声をご紹介します。

当店のお客様からいただいた声

「大人4人でしたが、他におかずを用意しなくても十分なボリュームでした」

「2kgは多いかなと思いましたが、4人でちょうど良かったです」

「余った分で翌朝に作った雑炊が最高でした」

SNS・レビューサイトで見られる傾向

「2人で1kgは物足りなかった」

「3〜4人前と書いてあったが、実際は2〜3人で満足だった」

「年末年始は多めに買って余らせるくらいがちょうど良い」

販売表記と消費者実感のギャップ

こうした声を見ていくと、販売店の「○人前」表記と、実際に食べた方の感想にはギャップがあることが分かります。

例えば1kgの場合、販売店の目安では「3〜4人前」とされていることが多いですが、消費者の実感としては「2〜3人で満足、4人だと物足りない」という声が目立ちます。

では、なぜこのようなギャップが生まれるのでしょうか。

なぜ「量」が分かりにくいのか

カニの量選びが難しい理由は、大きく2つあります。

グロス重量とネット重量の違い

グレーズに関するインフォグラフィックス

冷凍カニには「グレーズ」と呼ばれる氷の膜がついています。これはカニの乾燥や酸化を防ぐためのもので、品質保持には欠かせません。

ただし、このグレーズの分だけ、表示されている重量と解凍後の実際の重量には差が出ます。

グロス重量(総重量)は氷の膜を含んだ重量で、商品パッケージに表示されていることが多いです。ネット重量(正味重量)は解凍後の実際のカニの重量です。

一般的に、グレーズは総重量の15〜20%程度です。つまり「1kg」と表示されていても、解凍すると実際は800〜850g程度になることがあります。

商品を選ぶ際は、できればネット重量が記載されているものを選ぶか、グロス重量の80〜85%が実際の量になると考えておくと、想定外の少なさを防げます。

グレーズの正しい扱い方や解凍方法については、冷凍カニの解凍ガイドで詳しく解説しています。

「○人前」表記の曖昧さ

「3〜4人前」「4〜5人前」といった表記は、お店によって基準がまちまちです。

あるお店では1人前を200gで計算していたり、別のお店では300gで計算していたり。また、殻付きの重量なのか、むき身の重量なのかでも大きく変わります。

「○人前」という表記は参考程度にとどめ、実際の重量で判断することをおすすめします。

量を決める3つのステップ

量を決める3つのステップのフロー図

では、どうやって自分に合った量を決めればよいのでしょうか。次の3つのステップで考えると、失敗しにくくなります。

ステップ1:カニの位置づけを決める

その日の食卓で、カニをどんな位置づけにするかを最初に決めましょう。

カニがメインの場合は、カニ鍋やカニしゃぶで、他のおかずはほとんど用意しないケースです。1人あたり400〜500g(ネット重量)が目安になります。

他の料理もある場合は、カニ鍋はするけれど、刺身や焼き物など他のおかずも用意するケースです。1人あたり150〜250g程度で十分なことが多いです。

中間の場合は、カニがメインだけど、締めの雑炊用にご飯も用意するなど、ある程度他の食べ物もあるケースです。1人あたり300〜400g程度が目安です。

ステップ2:何人で食べるかを確認する

食べる人数を整理しましょう。特にお子さんがいる場合は、年齢によって必要量が変わります。

中学生以上は大人と同量で計算します。よく食べる中高生なら、大人より多めに見積もっても良いでしょう。小学生は大人の7〜8割程度で計算します。高学年と低学年で差をつけても良いです。幼児(3〜5歳)は100〜150g程度、大人の半分以下で十分です。1〜2歳は食べてもごく少量なので、計算に入れなくて大丈夫です。

ステップ3:どんな料理にするかを決める

調理方法によっても、適切な量は変わってきます。

カニ鍋の場合は、野菜や豆腐と一緒に煮るので、カニ自体の量は標準的な目安で大丈夫です。殻付きを使うと出汁がよく出て、締めの雑炊まで美味しく楽しめます。カニ鍋の具体的な作り方や加熱時間は、失敗しないカニ鍋の作り方で詳しく解説しています。

カニしゃぶの場合は、さっと湯にくぐらせて食べるスタイルなので、鍋より少し多めの量があると満足感が高まります。目安としては鍋の1.2〜1.3倍程度です。

焼きガニの場合も、カニそのものを味わう食べ方なので、鍋より多めがおすすめです。

カニ刺しの場合は、生で食べるため少量でも満足感があります。1人あたり150〜200g程度でも楽しめます。

なお、調理方法によって「生冷凍」と「ボイル冷凍」のどちらを選ぶべきかも変わります。鍋なら生冷凍、そのまま食べるならボイル冷凍が基本です。詳しくは生冷凍とボイル冷凍の選び方をご覧ください。

計算してみましょう

例として、大人2人+中学生1人+小学3年生1人の4人家族で、カニをメインにする場合を考えてみます。

大人2人は400g×2で800g、中学生は400gで400g、小学生は400g×0.75で300gとなり、合計で約1.5kg(ネット重量)となります。購入時の目安としては、グロス重量で1.8〜2kg程度を選ぶと安心です。

人数別・シチュエーション別の具体例

家族でカニ鍋を囲む写真

3つのステップの考え方を踏まえて、具体的なシチュエーション別の目安をご紹介します。

2人で楽しむ場合

大人2人でカニをメインに楽しむなら、ネット重量で600〜800gが目安です。購入時はグロス重量で800g〜1kgを選びましょう。

ポーション(むき身)なら600〜800g、殻付きなら1kg程度が適量です。「2人で1kgは物足りなかった」という声もありますので、しっかり食べたい場合は少し多めを選ぶと安心です。

4人家族の場合

最もお問い合わせが多いのがこのパターンです。

大人4人、または大人2人+よく食べる中高生2人の場合は、ネット重量で1.5〜2.0kgが目安です。グロス重量では2.0〜2.5kg程度を選びましょう。

大人2人+小学生2人の場合は、ネット重量で1.2〜1.5kgが目安です。グロス重量では1.5〜1.8kg程度で十分です。

大人2人+幼児2人の場合は、ネット重量で1.0〜1.2kg程度で足ります。

迷った場合は、4人家族なら1.5〜2kg(ネット重量)を目安にすると、足りなくて後悔することは少ないです。

5〜6人以上で楽しむ場合

大人数になると、1人あたりの目安をベースに計算しましょう。

5〜6人ならネット重量で2〜3kg、グロス重量で2.5〜3.5kg程度が目安です。8人以上になる場合は、1人あたり約400g(ネット重量)を基準に計算してみてください。

大人数の場合は、足りないと全員が少しずつ我慢することになるので、やや多めに用意しておくことをおすすめします。

当店では、2〜3人向けから4〜5人向けまで、人数に合わせた商品をご用意しています。3商品を比較して選ぶから、ご家族の人数に合った商品をお選びください。

加工形態による違いを知っておく

殻付きとポーションの加工形態の比較

必要な量が決まったら、次は「どの形態で買うか」を考えましょう。同じ重量でも、加工形態によって「実際に食べられる量」は大きく変わります。

殻付き(セクション)

可食部は40〜50%程度で、殻の重さが半分以上を占めます。1人あたり500〜600gが目安です。

殻から出汁がよく出るので、鍋には最適です。締めの雑炊まで美味しく楽しみたいなら、殻付きがおすすめです。

ポーション(むき身)

可食部はほぼ100%で、殻がないのでそのまま食べられます。1人あたり300〜400gが目安です。

調理も手軽で、しゃぶしゃぶや刺身に向いています。殻をむく手間がないので、小さなお子さんがいるご家庭にも便利です。

ハーフポーションについて

ポーションの中には「ハーフポーション」と呼ばれる、殻の半分を残したタイプもあります。食べやすさと出汁の両方を活かせるので、鍋にもおすすめです。可食部は70〜80%程度で、1人あたり400〜500gが目安です。

加工形態で必要量が変わる

つまり、殻付き1kgとポーション1kgでは、実際に食べられる身の量が倍近く違うことになります。

4人家族でカニ鍋をする場合、ポーションなら1.2〜1.6kg、殻付きなら2.0〜2.4kgが目安です。購入時は加工形態を必ず確認しましょう。

また、「殻付き・ポーション」の違いとは別に、「生冷凍・ボイル冷凍」の違いも重要です。用途によって向き不向きがありますので、生冷凍とボイル冷凍、どっちを選ぶ?も合わせてご確認ください。

サイズ選びで知っておきたいこと

サイズと本数比較

カニのサイズ表記(L、3L、5Lなど)を見て選ぶ方も多いと思います。ここで知っておいていただきたいポイントがあります。

サイズ表記には統一基準がない

サイズ表記はお店や産地によって基準が異なります。同じ「5L」でもお店によって実際のサイズが違うことがあるため、サイズ表記だけで判断するのは危険です。

大きいサイズほど本数・肩数が少なくなる

同じ重量でも、サイズによって入っている本数や肩数が変わります。

ポーション(むき身)の場合、特大サイズと標準サイズでは、同じ1kgでも本数が倍近く違うことがあります。特大サイズは1本1本が太くて食べ応えがありますが、本数は少なめです。標準サイズは1本あたりはやや細めですが、本数が多く、何度も箸を伸ばせます。

殻付き(セクション)の場合は「肩数」で数えます。1肩は片側の脚がまとまった状態です。大きいサイズほど1肩あたりの重量が重くなるため、同じ重量でも肩数は少なくなります。

本数や肩数は商品によって異なりますので、購入時に「何本入り」「何肩入り」かを確認することをおすすめします。

どちらを選ぶべきか

大きいサイズが向いているのは、少人数で贅沢に楽しみたい場合、1本1本の食べ応えを重視する場合、見た目のインパクトを重視する場合です。

標準サイズが向いているのは、4人以上で何度も箸を伸ばしたい場合、みんなで公平に分けたい場合、コストパフォーマンスを重視する場合です。

確認すべきは重量と入数

サイズ表記よりも、実際の重量(できればネット重量)と入数(何本入りか、何肩入りか)を確認する方が、満足度を予測しやすくなります。

サイズ表記については奥が深いので、別の記事で詳しく解説する予定です。

カニ鍋の満足度を上げるコツ

カニ鍋とカニ雑炊

せっかくのカニ鍋、満足度を最大限に高めるコツをお伝えします。

野菜の目安量

4人分のカニ鍋なら、白菜は1/4〜1/2玉、長ねぎは2〜3本、しいたけは1パック、えのきは1パック、豆腐は1丁程度が目安です。

野菜をたっぷり入れることで、カニの出汁を吸って美味しくなりますし、全体のボリュームも出ます。カニの量が少し心もとないかなと感じるときは、野菜を多めにすることでカバーできます。

締めの雑炊を楽しむ

カニ鍋の醍醐味は、何といっても締めの雑炊です。殻付きのカニを使った場合は、殻から出た旨味が出汁に溶け込んでいるので、格別の美味しさになります。

ご飯は1人あたり茶碗軽く1杯程度、溶き卵と刻みねぎを用意しておきましょう。雑炊を楽しむ前提なら、カニの量は少し控えめでも満足感のある食卓になります。

カニ鍋で失敗しないために
脚肉の加熱時間は3〜5分。出汁取りに使う部位と食べる部位を分けるのがコツです。
失敗しないカニ鍋の作り方|加熱時間と部位の役割

余ったカニの活用法

かに料理のバリエーション

「多めに買って余ったらどうしよう」と心配される方もいらっしゃいますが、カニは翌日でも美味しく活用できます。

カニ雑炊・おじやは、鍋の残りの出汁があれば最高ですが、なくても十分美味しく作れます。

カニチャーハンは、ほぐしたカニの身を使って。卵との相性が抜群です。

カニクリームコロッケ・グラタンは、少し手間はかかりますが、贅沢な一品になります。

カニパスタは、ペペロンチーノ風でもクリーム系でも美味しいです。

「余ったらどうしよう」ではなく「余ったら翌日も楽しめる」と考えると、少し多めに買う心理的なハードルが下がるのではないでしょうか。

迷ったときの考え方

ここまで読んでも「結局どれくらい買えばいいか迷う」という方へ。

私からのアドバイスは「迷ったら、少し多めを選ぶ」です。

カニが足りなかった場合、その場で追加購入はできません。せっかくの特別な食卓で、家族が遠慮しながら食べることになってしまいます。

一方、カニが余った場合は、翌日の雑炊やチャーハンなど、別の楽しみ方ができます。冷蔵保存で1〜2日、再冷凍すれば数日は保存できます。

なお、解凍方法を間違えると風味を損なう原因になります。特に生冷凍は「半解凍」で調理するのが鉄則です。詳しくは冷凍カニの解凍ガイドをご確認ください。

「足りないリスク」と「余るリスク」を比べると、余る方がずっとリカバリーしやすいのです。

まとめ:3つのポイント

カニ選びで失敗しない3つのポイント

最後に、この記事のポイントを3つにまとめます。

1つ目は、3つのステップで量を決めることです。カニの位置づけ、人数、調理方法の3つを決めれば、必要な量が見えてきます。

2つ目は、加工形態で必要量が変わることです。殻付きとポーションでは可食部が大きく異なります。また、購入時はネット重量を確認しましょう。グロス重量の80〜85%が実際の量になります。

3つ目は、迷ったら多めに買うことです。足りないより余る方が対処しやすいです。余りは翌日の楽しみになります。

関連情報

カニの選び方についてもっと詳しく知りたい方は、以下のページもご覧ください。

ズワイガニの選び方ガイド(保存版)では、生冷凍・ボイルの違い、産地の考え方、失敗しない選び方の全体像を解説しています。

失敗しないカニ鍋の作り方では、脚肉の加熱時間、出汁取りに使う部位、カニしゃぶとの違いを解説しています。

生冷凍とボイル冷凍、どっちを選ぶ?では、用途別の選び方を科学的な根拠とともに解説しています。

冷凍カニの解凍ガイドでは、生冷凍・ボイル冷凍それぞれの正しい解凍方法を解説しています。

冬のズワイガニ特集では、当店のズワイガニ商品を人数・用途別に比較できます。